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悪徳業者=フェニックス?論

手塚治虫氏のマンガに「火の鳥」(フェニックス)というタイトルがありました。
1万年毎に自らを焼失させ、幼鳥として蘇って更に1万年を存え、その繰り返しで滅びることの無い伝説の鳥の話でした。
今回は悪徳業者がフェニックスのごとく、生まれ変わる話です。
(ゾンビと言ってもいいですね。)


契約の解除について内容証明を送ると、大抵の場合は業者側から電話なり書面なりで反応があります。
その反応を基に問題の決着を図る訳ですが、その反応が無い場合は途方に暮れてしまいます。
クライアントが電話をしても全く出ないこともあります。
中には電話番号が変わってしまうこともあります。


そのような状態では、その業者は会社としての体をなしていないと言えるでしょう。
もはや倒産まで秒読み段階とも予測できます。


客観的な立場で見ると、そんな不誠実な会社は倒産して清々するといったところでしょうが、問題はそれほど単純では無いようです。
自ら悪徳業者だと確信犯的に行動する会社は、創業から短期間に売上を急拡大させます。
実際にサービスを提供するつもりはなく、口先だけで多くの会員を集めるのです。
そのためのノウハウは完全装備しているのでしょう。


そして、一定期間が経過すると、サービス提供が約束通り果たされないので苦情の山となります。
この段階で契約解除できた消費者は、まだ幸運です。
売上が伸びず、契約解除ばかりが重なるようになると、その会社は倒産を図ります。
これで一つ悪徳業者が減ったと安心してはいけません。
今度は似たような手口の別会社を作り、またもや売上拡大(=悪徳商法被害拡大)に精進します。
つまり、創業から短期間で詐欺的に売上を拡大させ、苦情や解約が増えたら会社を倒産させて逃げてしまうのです。
儲けた分の売上は、しっかり蓄えていることでしょう。
これで、大多数の被害者は泣き寝入りを余儀なくされます。


このような事例は悪徳商法?マニアックスさんの掲示板でも報告されています。
その対策として、会社名よりも悪徳商法の手口を履歴として残すことを推奨されています。
悪徳業者の会社名は、(計画?)倒産ですぐに無くなるが、手口は普遍的に続くという観点からです。


会社が倒産しても、そのサービスを引き継ぐ会社があれば、そこに解約交渉を持ち込むという手段もありますが、費用対効果は良いとはいえません。
そんな実情もあるので、解約を思い立った時は、すぐに行動を起こさないと手遅れになりかねません。


本来は、フェニックス(ゾンビ?)のような悪徳業者の再生と跋扈を許すべきではありませんが、有効な規制も無いのが現状です。
このような現実を前に怒りを感じますが、私に出来ることは1件1件の解約相談を誠実に承り、絶対に諦めない不屈の精神で内容証明作成を手掛けていく事だと思っております。

2003年8月10日  遠山桂

 


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